2013年2月14日木曜日

自作オイルコンデンサ

レールガン実験にあたり最近思うことがあります。
それは電解コンデンサでは電流量に限界が見えてきていることです。
最も安価に大容量を得られるわけですが、やはり、
瞬間的な大電流を必要とする用途には不向きです。
ESRによる損失もあり、レールガンの効率を下げる要因の一つです。
さらに、容量抜けからして、
コンデンサの寿命もそう遠くないと思います。

オイルコンへのシフトも検討していますが、
やはり値段が張るのでなかなか手は出せません

そこで、

CIMG2929.jpg

コンデンサを自作することにしました。

とは言ってもコンデンサの製作など素人なので
最初からうまく作れる保障などありません。

なので、「コンデンサの研究」も兼ねて製作していきます。

作るのは、やはりオイルコンデンサです。
絶縁紙にはクラフト紙を使用、
本物の絶縁油は入手困難なため、
もっともと近い(と思われる)鉱物系エンジンオイルを使います。
そしてコンデンサの電極板は当然アルミホイルです。

いきなり作るのは無謀すぎるので、
ある程度実験してデータを取ってから作ります。

まずアルミホイルを10cm四方の正方形にきります。
(出っ張った部分は電極、重ならないので対象外)
つまり、100cm2でどのくらいの容量か実験します。
CIMG3021.jpg
そしてクラフト紙の表裏に重ねてコンデンサの原型完成
CIMG3022.jpg
しかし、この状態だとアルミホイルとクラフト紙の間が、
一部浮いて容量が安定しないので、クランプと木の板でプレス
出来る限りきつく締めて密着させます
CIMG3024.jpg

まず、オイルなしの状態で測ります。

CIMG3025.jpg
(100Hz)848pF、やはり少ないです。

次にオイルありで測ります。
(室内でやる時は換気をしましょう)
CIMG3026.jpg

アルミホイルの重なる部分に少量を垂らし、
はけで伸ばして染み込ませます。
CIMG3027.jpg

同じようにプレスして
測ってみると…

CIMG3031.jpg
2.324nF! 大分容量が上がりました。
しかし、クラフト紙に油が染み込んでいる途中なので、
この後、次第に静電容量が上昇、

最終的に2.558nFで落ち着きます。
CIMG3034.jpg
オイルの使用により、容量が4倍以上になりました。

とはいっても単位はnFなので多いとは言えませんが、
とりあえずデータ収集はできたので良しとします。

いま手元に1kv以上を発生させる高圧回路が無いため、
とりあえずこの前作った昇圧チョッパーで低圧の耐圧テストをしました。
最大電圧の550vを10秒間かけ続けましたが、問題なし。
とりあえず低圧域クリアです

早いうちに高圧回路を準備して耐圧テストをしたいところです。

4 件のコメント:

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    おお~オイルコンの自作に手を出されるとはw
    コンデンサを自作するとなると非常に時間がかかりますし、容量を得づらい点が問題になってきますね。

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  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    一番かさむのはオイル代でしょうね~
    素人が容量稼ぐのは難しそうなので耐圧で攻めようと思ってます。

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  3. 私もレールガンの製作で、電解コンデンサの利用を検討しましたが、厳しいところがあるので、コンデンサの自作を検討しているところでした。そして、耐圧で攻めようと思っていました。
    もし、コンデンサの容量を上げようと思ったら、最後は巻くべきなのでしょうか?

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    1. すいませんコメントに気づくのが遅れました。コンパクトに作るのであれば巻くのは有効ですが、一つのコンデンサが大きくなるほど抵抗の少ない端子を用意する必要があるのでバランスを考える必要があります。 とは言っても個人製作でハイパワーのオイルコンデンサを作るとなると風呂並みの大きさになるので現実的ではないですね

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