レールガン実験にあたり最近思うことがあります。
それは電解コンデンサでは電流量に限界が見えてきていることです。
最も安価に大容量を得られるわけですが、やはり、
瞬間的な大電流を必要とする用途には不向きです。
ESRによる損失もあり、レールガンの効率を下げる要因の一つです。
さらに、容量抜けからして、
コンデンサの寿命もそう遠くないと思います。
オイルコンへのシフトも検討していますが、
やはり値段が張るのでなかなか手は出せません
そこで、
コンデンサを自作することにしました。
とは言ってもコンデンサの製作など素人なので
最初からうまく作れる保障などありません。
なので、「コンデンサの研究」も兼ねて製作していきます。
作るのは、やはりオイルコンデンサです。
絶縁紙にはクラフト紙を使用、
本物の絶縁油は入手困難なため、
もっともと近い(と思われる)鉱物系エンジンオイルを使います。
そしてコンデンサの電極板は当然アルミホイルです。
いきなり作るのは無謀すぎるので、
ある程度実験してデータを取ってから作ります。
まずアルミホイルを10cm四方の正方形にきります。
(出っ張った部分は電極、重ならないので対象外)
つまり、100cm
2でどのくらいの容量か実験します。
そしてクラフト紙の表裏に重ねてコンデンサの原型完成
しかし、この状態だとアルミホイルとクラフト紙の間が、
一部浮いて容量が安定しないので、クランプと木の板でプレス
出来る限りきつく締めて密着させます
まず、オイルなしの状態で測ります。
(100Hz)848pF、やはり少ないです。
次にオイルありで測ります。
(室内でやる時は換気をしましょう)
アルミホイルの重なる部分に少量を垂らし、
はけで伸ばして染み込ませます。
同じようにプレスして
測ってみると…
2.324nF! 大分容量が上がりました。
しかし、クラフト紙に油が染み込んでいる途中なので、
この後、次第に静電容量が上昇、
最終的に2.558nFで落ち着きます。
オイルの使用により、容量が4倍以上になりました。
とはいっても単位はnFなので多いとは言えませんが、
とりあえずデータ収集はできたので良しとします。
いま手元に1kv以上を発生させる高圧回路が無いため、
とりあえずこの前作った昇圧チョッパーで低圧の耐圧テストをしました。
最大電圧の550vを10秒間かけ続けましたが、問題なし。
とりあえず低圧域クリアです
早いうちに高圧回路を準備して耐圧テストをしたいところです。