2014年12月30日火曜日

電磁カタパルト発射実験 1st

本日、レールガン三号機(電磁カタパルト)による発射実験を行いました。


実に1年3か月ぶりの実験、いつになっても実験は緊張しますね。

今回は特に何か測定をするということはせず、まず発射可能なのかどうかを確かめる実験になります。
レールガン三号機には最大5kJを投入することになりますが、いきなり5kJはちょっと不安なので
3kJ(≒232v ※c=111290μF)に抑えて実験します。

いざ実験!




しかし…



途中で停止…失敗に終わりました。
この前ブログに書いた少しレールが歪んでいるという部分でスパーク、加速する前に溶着して
止まりました。接触圧が上がって電気抵抗が下がると思ったのですが、摩擦の方が強かったようです。
プロジェクタイルのバネの力をもっとソフトにする必要がありそうです。
ただ問題は摩擦だけではないと思います。おそらく放電時間が短い。というか放電速度が速すぎて、
無駄にスパークしてしまっている状態が起こっていると思います。
232vとレールガンとしてはかなり低い電圧でもこの結果なので、もっと大容量かつ低圧な
コンデンサが必要になってきます。(もうここまで来たらカーバッテリーとかの方が良いんじゃないだろうか…)
自作したスポット溶接機に使ってる80v 100000μFのコンデンサとか結構理想的だと思いますが、
もう使ってますし、新しく購入するお金もないので、今のコンデンサバンクを使うしかないです。
とりあえず、次回の実験ではインダクタンス強めのインダクターを挟んでみようと思います。

レール側

幸い損傷は軽度、磨けば何とかなりそうです。

あと、オーグメント用にケーブルを固定していたパーツが破損


3mmの塩ビがポッキリいってます。レールの発射側に近い部分で反対側も木の部分がちょっと破損してました。
3kJでこれなので、もっと強度のある素材に取り換えないとだめですね、これは。


これまでとはかなり違った実験になったので簡単にはいかないだろうと思ってましたが、
やっぱり失敗するとちょっとガッカリしますね、まあ失敗は実験に付きもの、
失敗のデータが取れたと開き直って次に生かします。

さて、これが年内最後の更新になりそうですね。ではみなさんよいお年を。

2014年12月29日月曜日

自作棚

今日実験をする予定でしたが、雨が降ってあまりの寒さでやる気を喪失してしまったので、
室内で違う作業をしてました。明日は今日よりも暖かいらしい(?)のでちゃんとやります。

以下本題
2週間前にこんなものを作りました。
棚です。収納棚ではなく、プラモとかフィギュアとか、いわゆるグッズを飾るために作った棚です。
しかし、一番飾りたいのはグッズではなくこちら



はい、レールガン(二号機)です。退役してからは置き場所に困り、ワイヤーラックに縛り付けられてました。
レールガン実験で大活躍だったES-2こと二号機、この状態では大分惨めなので、
こいつ用の棚を作りたいと思い、棚を作ったわけです。

ただ、棚ができてもすぐにレールガンを飾ることができなかったのです。
なぜかというと



すぐ真下がベッドだからです!(しかも頭上)
棚には縁に落下防止用の樹脂製アングルが取り付けられていますが。アレで止められるのは
せいぜいプロジェクタイルぐらいで、大きい地震がきて1m上から鈍器に等しいレールガンが
降ってきたりすれば、>突然の死<になりかねないのでしっかりと固定しなければなりません。

でも飾るのに何かでガッチリ固定するのも見た目的になんというか嫌なので、
さりげなく、でもしっかりと固定できるものを探していました。それで見つけたのが、
これ、テープ型の吸盤で、フローリングなどの面にピッタリと吸着して固定するというもの。
吸盤なのでテープと違ってはがした時にのりが残ったりしないのでなかなかいい。
幸い棚に使っていた板材がフローリングなのでしっかりと吸着するはずです。

これを、レールガンのボルトがはまるように作った台の裏にくっつけました。
なかなかいい感じに固定できてます。これならそう簡単に動くこともないでしょう。
まあ過信しすぎも良くないので、もう一つぐらい手を打っておきたいところですが、

固定できたのでとりあえず棚に飾ります。
既にレーミクとか空き缶も一緒に飾ってありますが、全部テープ等で固定されています。

うん、いい感じです。(レールガンはともかく、実験で弾けたアルミ缶とプラモが一緒に並んでるのは違和感ありますね)

明日こそ実験します。では。

2014年12月26日金曜日

一次加速の改良とテスト

大学の方も冬休みに突入したので、作業が捗ってます。
電磁カタパルトの一次加速を改良しました。

左が改良前のバネ、右が新しく取り付けたバネ。
前のバネだと非力すぎてレール内に到達する前に停止してしまったので、より強いものに変更
ボルトも8mmの太さにして強度を確保&ストッパー用の穴をあけました。

で、テストしてみた映像がこちら
何回か試しましたが、停止するということはありませんでした。
レールが一部で微妙に歪んでいて動画の位置で止まってしまいますが、問題ないと思います。
むしろ手前の部分がすんなりいきすぎて接触してるのかどうか怪しい感じがします。

実験ですが、明後日か、明々後日を予定しています。まだ準備が終わってないところがちょっとあるので。
今年はまともに実験をしていないので、何としてもやりたいところです。

2014年12月21日日曜日

電磁カタパルト用 プロジェクタイルおよびソリッドアーマチャのプロトタイプ

全くプロジェクタイルの案がまとまらず、これではキリがないので、最初は思い切ってシンプルな
形状のプロジェクタイルとソリッドアーマチャにすることにしました。


かなりいい加減なCGですが、コンセプトはこんな感じです。

で、製作したのがこちら


アーマチャのレールと接する銅板は最新のレールガン改修で使わなくなった銅レールをカットして
流用、この電極も皿ネジで固定する方法をとりました。この電極間(アーチ状部分)は0.3mmの
銅板をアーチ状にまげて取り付けています。この銅板の弾力で電極をレールに押さえつけます。
できれば0.5mm厚くらい欲しいですが。今度は加工が難しくなってしまうので、
0.3mmになっています(そもそも家に0.3mmしかないですが)
初回の実験後の話になりますが、太めの銅線でも試してみようと思います。

流線型プロジェクタイルと比較
重量はこれまでで最も重い34.76g、この時点で効率1%(投入エネルギー5kJ)を出すためには
≒53.6m/s(192km/h)だす必要があります。
しかしこの上に発射体を乗っけることになるため、実際はもっと重くなるので効率1%では
とても足りません。軽量化の努力も必要ですが、今この時点で軽量化してもどうせ積載物で
重くなるので、その辺の工夫はもっと先になると思います。
最初は最適なアーマチャ形状の調査を先にやっていきます。

これで一通りの準備は整ったので、何とか年内には初実験に臨めるかな?と思います。

2014年12月12日金曜日

レールガン(電磁カタパルト)三号機 spec3.2

結局前報告から一か月以上更新すっぽかしました…
すっぽかしたというか、まあ大学とか家事とかそれなりの理由があって
作業に進捗がなかった為なんですが、

ようやく改修完了しました。

レールとベース(ジュラルミン)の間に絶縁用のポリプロピレン(1mm)を挟みました。
主な作業がこれだけというね(ケーブルつないだりもしましたが)

作業が止まった要因の一つに電極がありまして。今回の電極がM3ネジ2本と極めて細いのです。
電極になっているM3ネジに銅を使いたかったのですが、銅の皿ネジなんてそう簡単に売っているわけはなく…
諦めてどこにでも売ってるユニクロメッキを使います。(真鍮は強度的な問題でやめました)

レールガンは完成しましたが肝心のプロジェクタイルがまだ完成してません。
いろいろ案は浮かんでるのですが、ぜんぜんまとまらず…
これまでのアーマチャと違って連続使用することを考慮する必要があって。
耐久性をどう確保するかとか、いろいろ難しいところがあります。

なるべく急ぎたいところですが、これからクリスマスやら正月やらで作品を作らなければいけないので
やること盛りだくさんです(これ本当に年内に出来るのかなぁ…)

2014年11月23日日曜日

Electron Expansion移転のお知らせ

一か月近く更新サボっててすいません…。
レールガンの絶縁板の購入に迷って加工がストップしてました。

ただ最近更新がなかったのは別の事してたからです。何をしていたかというと、
私が実験や工作の記事まとめていた「Electron Expansion」のWebページの移転作業です。
大学もあってただでさえブログの更新が疎かなのにエレエクの方は完全に放置プレイです…。

更新しようと思えばできましたが、htmlタグ含め全部自分で打ち込むのが中々面倒で作成する気力が出ず…。
しかしこのままではいかんので、書きやすいところにWebページを移動させる事にしました。
(これまでの記事も移動してあるのでご安心を)

そして移転先がこちら→ http://hilenlab.blogspot.jp/

ここと同じbloggerです。もともとブログ用のページですが個々の記事を読みやすいようにレイアウトしています。
まだ完成したわけではないですが、大部分の編集が終わったので、このタイミングで公開することにしました・
あと、Electron Expansionとか言っときながら全然それっぽいことができてないので名前を「HILENの並行世界」に変えました。
(何?中二チックだって?だがそれがいい)

まあとにかく、今後はこちらで記事を載せていきます。(エレエクの方のページはしばらくしたら閉じます。)
あと此処と行き来しやすいようにこっちのレイアウトも少々変えました。

今後もよろしくお願いしますm(_ _)m
(更新頑張らねば)

2014年11月2日日曜日

加工終了

先週は用事があって加工出来ませんでしたが、今週末を使ってレールの加工を終わらせました。



加工場所が納戸に移ったので長物の加工は一苦労です;


加工が終了してひとまず仮組み


レールは接触する面に皿ネジを使って固定するという初の試み
サイズの関係上ネジが3mmというのが少々不安ですが...

見て分かる通りですが、レール間が全く絶縁されてないので絶縁板を挟む必要があります。
あと上のワッシャーも微妙にレールと接触してるので取った方がいいですね、

この外にまた磁場増強用のケーブルを巻くわけですが、レールが一本になったので、
4m近いケーブルが必要になりますが、前のバージョンで使ってたケーブルは2段用に
短く切ってしまったので繋ぎ直さないといけませんが、圧着スリーブを持ってないので
改修完了はもう少し先になりそうです。今年中には実験できるように進めたいと思います。

早くプロジェクタイルの設計しないと…

2014年10月22日水曜日

そろそろ

注文してた改造用のレールが届きました。


週末からさっそく作業に入る予定です。

2014年10月1日水曜日

ちょっと仕様変更 【レールガンspec3.1→3.2】

先日公開した レールガンspec3.1ですが、早々と仕様変更することになりました。



レールの配置位置を変更しました。

絶縁レール内側を3mmカットしてそこにレールを配置します。

これにより、レールを取り付けるための加工を単純化、メンテナンス性も向上させます。
また、レール断面積が減ったので、費用削減にもなっています。

反面、絶縁面で少し不安を抱える構造になってしまっていますが、
低電圧で運用するので、少ない対策で解決できる見通しです。

とくに効率を考えた改修ではないですが、レールが内側に寄ったので、
若干磁束密度も上がるかな? まあ比較のしようがありませんが…

メモリ増設

CGを初めてそろそろ5年が立ちます。CGの技術もそれなりに上がり、
CGの質向上に伴ってレンダリングにも時間がかかるようになってきたので…


メモリ買っちゃいました、16GBです!

もっぱらレンダリング速度向上のために買った感じです。

早速実装します
ちなみにこれまで搭載していたのは4GB×2

少し心配していたPC側との相性ですが、問題なく認識されました。
(接触が悪かったようで、一度エラーが起きましたが;)

テストレンダリングしたところ、これまで24時間(丸一日)もかかっていた
レンダリングを、なんと10時間近く縮めてしまいました。

16GB恐るべし…

16GBの恩恵を受けるのはレンダリングに数時間を要するレベルの時だけですが、
作業スピードアップには欠かせないですね。

2014年9月28日日曜日

レールガン ver3.1

いろいろ考えましたが、結局こうなりました

ver3.1
↓ver3.0

4つの独立したレールを持っていましたが、この構造ゆえに、
アーマチャ側の設計に難が出て、結局ボツとなってしまいました。
(もう少し考えて設計するべきでしたね…)

ver3.1ではレールを一つに統一、その代り10cm厚の銅レールを使います。

これに対応したアーマチャ(&プロジェクタイル)も同時に設計中

ちなみに、今回からプロジェクタイルを発射することは考えていません。
どういう事かというと、今回のレールガンは、カタパルトとして使うので、
航空機をけん引するフックのように、レール内部で止めてしまいます。
スリングショットにほぼ近い感じですね、バネの代わりに電磁力を使うわけです。
(てか飛びもしないのにプロジェクタイルって名前もおかしいですね?)

あとイメージを見ればわかりますが、中にソレノイドを仕込んだタイプを標準で
使おうかと思っています。(通常のアーマチャと比べて効果があるかはまだわかりません)

これからぼちぼちと改修を始めていきます。

今年中には結果を出したいところです。

2014年9月15日月曜日

オリジナル レーシングカー

最近更新してなくて申し訳ないです。

スポット溶接機完成以降は大学の作品制作に追われていたので何もできてませんでした。
その作品ができたので紹介したいと思います。


クルマ(もっぱらレーシングカー)のデザイン練習を兼ねた作品になってます。
とりあえず男の(私の?)ロマンの塊みたいなデザインを一度やってみたかったので、
好きなものを好きなだけぶっ込んだデザインになってます。

設定について軽く説明しておくと、コンセプトは戦闘機のようなクルマ。フォーミュラカーがベースでうすが、いくつか違う点があります。空気抵抗を減らすために前後タイヤともにカウルで覆ったクローズドホイール。エンジンはコクピット後部ではなく、その前方、車体中央に置かれるように配置されたフロントミッドシップ方式になっています。そのため、着座位置はリアタイヤ直前で、パノスLMPカーを彷彿とさせるロングノーズを持ったボディになっています。
そしてこの車の一番の特徴は車体後部に配置された二重反転プロペラ、加速時のアシストの他、気流を整えて空気抵抗を減らす役割を担っています(嘘です。着けたかっただけです)
空力パーツにはエンテ型の航空機を思わせるウイングが取り付け、各ウイングにはアクティブフラップが付いていて、車速やコーナー、ブレーキングの各動作に応じて稼働し、ダウンフォースやエアブレーキとして働きます。
また、リアウイングには直進安定性を高めるための垂直翼を2枚設置しています。
スリムな車体に収める為、エンジンは1.6LのV4ターボという設定、(今の技術なら400馬力は出るでしょうか) プロペラはキャパシタを電源とするモーター駆動で、ブレーキ時に回生したエネルギーを使う疑似的なハイブリッドになっています。
現実的に考えれば無理かなー?というところもありますが、そこは夢のマシンなのでご愛嬌

他の人にウケるかどうかは気にせず…とにかく自分の中二心を高ぶらせるようなデザインにできたので、結構満足してます。

2014年8月23日土曜日

スポット溶接機 完成

スポット溶接機完成しました!


とりあえず動画をご覧ください



動画を見た方は気づいたかもしれませんが、メーターの部分に変な跡があります。
もともとデジタルのパネルメーターを付ける予定でしたが、動作テストをしたところ、
やたらと数字がドリフトして話にならなかったのでアナログメーターに急きょ変更したためです。

本当は、

↑これが
↓こうなるはずでした


まあアナログメーターもなかなかいい感じなので問題なしですが、


製作に集中してつい写真を撮り忘れてしまったので、撮ったものだけ説明です。

より安全を確保する為にボルトキャップとナイロンナットを付けました。
(※ボルトキャップは気分でシルバーに塗装しています。)

双電極タイプ、ボルトでスプリングのストロークをかなり抑えています。
 電極はフライスで斜めに削って鉄やすりで加工しました
わりと良く作れたと思います。(結局のところ溶接性能は良くなかったんですが)

配線中のところ、
溶接したらすぐ次の充電ができるように、充電回路とコンデンサは常につながっています。
(間にトグルスイッチ挟んでるので切り離すことはできますが) サイリスタの特性上、一度導通すると電流が0に
ならない限り流れ続けるので、溶接ボタンと連動して、充電回路とコンデンサの間にある
リレーを操作することで物理的に遮断、充電回路の電流が溶接側に流れるのを防ぎます。

ボリュームプレートの製作、
実際に動かしたときのボリュームの位置を白紙にマークしてスキャナで読み込み、
あとはマークに沿って線を描いたり、数字を入れたりして印刷、アルミ板に張り付けて
完成です。 Bカーブのボリュームですが、なぜかAカーブのように立ち上がって
後半はきつきつの状態でした。

何個かトラブルがあって仕様変更したところもありましたが、何とか完成したわけです。


カーボン地に露出したネジの頭が見えてる感じがなんかいいです。


以上スポット溶接機の製作でした。

2014年8月13日水曜日

スポット溶接機 製作 part2

今日で箱の大部分を製作しました。


あとは電極の製作と配線を行えばだいたい終わりです。
まだもう少し加工が必要な場所がありますが、

以下製作日記

5mmのポリプロピレン(PP)、上部だけ6mmです
 操作パネルを取り付ける部分をカット

PP材は通常の接着剤では接着できないし、強度が求められるので、
アルミアングルを使ってつなぎます。

厚み1.5mm、幅15mmのアングル棒から20mmずつ切りだし、罫書きをしていきます
 …が、めんどくさくなったので、治具を作って一気に穴あけ

PP側にも必要な穴をあけていきます。

排熱、吸気用の穴はアルミパンチをガイドに穴あけ

穴あけ終了後、装飾としてカーボンシートをラッピング。

 ドリルを使って塞がった穴の部分を取り除いていきます。
 しかしここで問題が、排熱用にあけた穴の間隔が狭すぎてカーボンシートが破けます。
(薄々気づいてたけど貼っちゃったし物は試しと思ってやった結果がこれです)
 仕方ないのでプランを変更、穴の部分だけ切り取り…

クリアファイルに大きめの穴をあけて被せ

マスキングテープを貼って、タミヤスプレーで塗装します。

そしてアルミアングルで組みます。

そして上部のパネルを付けたり、取っ手を付けたりして一番上の写真に至ります。
(カーボンシートはかなり汎用性あっていいですね)

操作パネルの部分も作ってたのですが、思いのほか苦戦して完成せず…
(箱に沿うようにテーパー加工をしているのですが、うまくいかず)
木材を使っていますが、無理そうなら薄い鉄板に変えるのも手かもしれません。

ここまで、スポット溶接機の製作 part2でした。